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【2024/10/14】伊藤あおいが20年全豪優勝のケニンを破り、2回戦へ

[シングルス1回戦]
○伊藤あおい(SBCメディカルグループ) 6-2,3-6,7-5 ●ソフィア・ケニン(米国)

■WTAツアー本戦初出場の伊藤が最終セット2-5から巻き返し、自己最高ランク4位のケニンを破る番狂わせを起こした。伊藤の変幻自在のプレーにリズムを狂わされたケニンはショットに精度を欠き、特に終盤はミスを連発した。伊藤は、いつもの飄々とした態度で「勝てるとかそういう次元ではなく、最初はゲームを取れるかどうかで試合に入った。ラッキーもあり、いろんな要素が重なって、なぜか勝てた」と振り返った。

■フォアハンドはスライスを多用し、ケニンにラリーのテンポを上げさせなかった。サーブも好調で、7本のエースを奪った。威力や球速ではなく、際どいコース、相手が予想しないコースを狙い、得点を重ねた。第2セットはケニンが立て直したが、最終セットは勝利を意識して硬くなったのか、再び伊藤の術中にはまる場面が増えた。

■伊藤が目指したのは「2ゲーム取ること」だった。前日、ケニンの実績を周囲から聞かされ、あらかじめ低めに目標設定して臨んだ。映像などで相手を研究することもせず、特に対策も立てなかった。「自分のテニスが特殊なので、相手も自分とやると(調子が)落ちてくれる場合が多かったので、自分のプレーをすることだけ心がけた」。

■相手を幻惑するような伊藤のプレーが、おもしろいように効果を上げた。「ゆるいボールに慣れていないイメージがあった。自分のボールが弱いことが勝因だったんじゃないかなと思います」と、プレー同様、人を食ったような言葉が何度も口をついて出た。2回戦の目標を聞かれると「4ゲームは取ってきます。取りたいです。1回戦の目標が2ゲームだったので、調子に乗って4ゲーム取ってきます」。コート内外でマイペースぶりを発揮、予選から4試合を勝ち抜いた伊藤の快進撃がどこまで続くか。

(日本テニス協会広報部)

本記事は、日本テニス協会メールマガジン「Tennis Fan」の抜粋です。「Tennis Fan」の購読ご登録はこちらから!
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