ニュース

【2024/9/30】アンベールはフルセットでマハツを振り切り、決勝進出

【シングルス準決勝】
〇ウーゴ・アンベール(フランス) 6-3、3-6、6-2 ●トマーシュ・マハツ(チェコ)

■第1セットのスタートはアンベールの2連続サービスエースで始まった。サーブが好調だとプレーにリズムが出て、フォア、バックの強打も面白いように決まった。第1セットはアンベールの一方的な流れだった。ただ、高い守備力を誇るマハツがリターンで対応してきた第2セット、サーブで簡単にポイントを取れなくなるとアンベールがリズムを失った。

■アンベールはこの大会でサーブに変化を加えた。アドバンテージサイドでは、シングルスコートの横いっぱいに立ってスライスを打ち込んでいる。左利き特有の外に逃げるサーブで相手をコート外に追い出してポイントを奪う「必勝パターン」だ。ここまでの威力を発揮していたこのサーブを第2セット、サーブポジションから一番遠い所にダウンザラインのリターンを入れられて、第4ゲームでこの試合で初めてのブレークを許した。ストロークでもミスが増えて、第2セットはそのままマハツに押し切られた。

■第3セット序盤も悪い流れが続いた。それが2-2からの第5ゲームで急転するのだから勝負は分からない。アンベールがサービスエース2本を決めるなど簡単にサーブをキープすると、そこからは乱れていた強打にも本来の当たりが戻り、2連続のブレークを果たして一気に勝負を決めた。「調子が乱高下するところがあった。第3セットはすべてのポイントを100%で打つようにしていたら、調子が上がってきた」。アンベールが荒れた試合を振り返った。

■ツアーではこれまで6度決勝に進んですべて優勝している。記者会見で決勝に強い理由を問われると、「決勝が最後の試合なのでやる気が出て、それでタイトルを獲れているのかもしれない。明日も勝てるように頑張りたい」。26歳が照れ笑いを浮かべながら7度目への意欲を明かした。

(日本テニス協会広報部)

本記事は、日本テニス協会メールマガジン「Tennis Fan」の抜粋です。「Tennis Fan」の購読ご登録はこちらから!
http://www.jta-tennis.or.jp/tennisfan/tabid/105/Default.aspx