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【2024/9/28】錦織圭はトンプソンに完勝し、ベスト8進出

[シングルス2回戦]
○錦織圭 6-2,6-3 ●ジョーダン・トンプソン(豪州)

■トンプソンは1回戦で第3シードのカスパー・ルード(ノルウェー)に快勝している。目立ったのは攻撃力。積極的な攻めで、ルードの固い守りを砕いた。だが、2回戦の錦織は、好調の相手に自分のプレーをさせなかった。錦織は先に攻めることを意識したという。「1回戦の(マリン・)チリッチみたいにどんどん打ってくる選手ではない。しっかりラリーしてしまうと向こうに分があるので、攻めないといけないと思いながらプレーした」。この作戦が的中した。

■トンプソンが得意とするベースラインでの激しい打ち合いになる前に、先制攻撃で優位に立った。フォアハンドでもバックハンドでも、早めに攻撃なショットを使った。角度をつけたクロスに、ダウン・ザ・ライン、横回転を入れて外へ逃がすショットで、相手を追い出す場面もあった。あるときはしつこく、あるときは大胆に攻め、常にラリーを支配した。

■錦織はコート上で行われたインタビューで「いやあ、強かったですね。自分が一番びっくりしてると思います。最後の最後まで集中力を切らさず、なんで入るんだろうっていうボールも入ってくれたし、めちゃくちゃ良かったです」と観客の笑いを誘った。記者会見では「ほぼ完璧なプレーができた」と振り返った。さらに「やっぱり、これが自分なんだなって。潜在能力がまだあって、それが急に出るタイミングが今日だった」と口調は滑らかだった。

■それでも、「これが続いてくれれば、トップ10に対しても戦える兆しは見えてくる。まだ1試合だけなので、油断せず、というところ。続かないと意味はないし、続けられるようにしたい」と発言は慎重だった。復調宣言こそ出なかったが、「(自身の)イメージを超えた」ほど素晴らしかったプレーの出来に、手応えは大きかったはずだ。

(日本テニス協会広報部)

本記事は、日本テニス協会メールマガジン「Tennis Fan」の抜粋です。「Tennis Fan」の購読ご登録はこちらから!
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