[シングルス1回戦]
○マルコス・ギロン(米国) 7-6(14),4-6,6-1 ●西岡良仁
■西岡がトップスピンの重いボールを打っても、ギロンは高い精度のショットを返してきた。今大会、コートの球脚が速く、バウンドが低いと複数の選手が指摘している。高く跳ねるトップスピンで相手をオフバランスにするのが西岡の基本戦術だが、ここでは通用しなかった。一方、予選から3試合目のギロンはサーフェスとボールにも慣れたのか、気持ちよさそうにラケットを振り、西岡は常に守勢のラリーを強いられた。
■それでも、粘りに粘った。攻めに転じることができなくても、ひたすらボールを拾う。ラリーで劣勢の中、第1セットは一度もサービスゲームを落とさず、もつれにもつれたタイブレークでも、容易に音を上げなかった。だが、第3セット第4ゲーム、この試合で初めてブレークを許し、次のゲームでブレークポイントを3度逃すと、力尽きたようにプレーの質が落ちた。
■サーフェスについて西岡は「相手の方がこういう跳ねないコートに合ってると思う」と話したが、勝敗を分けたポイントとしては「運がなかった」ことを上げた。「欲しいポイントはほぼ相手が取った」と西岡。大事な場面、両者の緊張が高まる局面でも、リスクを負ったギロンの高速フラットはことごとくラインの内側に突き刺さった。西岡がしつこくボールを拾い、左右に展開しても、相手の強引なショットでラリーが終わった。そんな展開が3セット続くのは確かに珍しい。「10回やったら9回は勝つ内容だったので、運がなかったとしか思っていない」。西岡は口惜しさを隠そうとしなかった。
(日本テニス協会広報部)
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【2023/10/16】西岡良仁は2時間半を超える熱戦に敗れる
2023/10/16
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